KJ法とは?
アイデアを生み出すときや、問題を解決するときに使われる思考法です。
何らかのテーマに対して、まずは情報を書き出し、それを整理し図式化して、カタチにしていきます。
教育・研究の現場や企業の商品開発など、さまざまな場面で活用されています。チームで使う際の方法とルールについて、かんたんに説明していきます。
ブレスト
まずは、ブレストを行い「感じていること」「関係のありそうなこと」をそのまま書き出します。
例えば、「カレーを作るのに必要なもの」がテーマだとすると、じゃがいも・レシピ・なべ・にんじん・コンロ、といったように思ったまま書き出します。
ここでのルールは、「判断しない」「批判しない」ことです。思い浮かんだことが正しいかどうかの判断はせずに、質より量を意識して書き出します。そして、チームのメンバーはどんな意見でも批判することなく、意見が出やすい環境をつくることが大切です。こうして、できるだけ多くの情報を出す工程がブレストです。
グルーピング
ブレストで書き出したバラバラな情報を整理するのが「グルーピング」です。
まず、近い意見のグループをつくります。「じゃがいも・たまねぎ・にんじん」「なべ・コンロ」のようにグループ分けしていきます。
そして、それぞれのグループに見出しを付けていきます。「材料」「道具」のようにシンプルでわかりやすい名前をつけます。
そのあと、各グループの関連性を線や矢印を使ってあらわします。「情報(レシピ・経験)」から「材料(じゃがいも・たまねぎ・にんじん)」を決めるので、「情報」→「材料」として順序をあらわしています。
ここでのルールは、「無理やりグループをつくらない」ことです。カレーの例でいうと、「キッチン」だけグループ化できていませんが、そのままにしておきます。どこにも交わらない情報が発想のカギになる可能性もあるからです。じっくり話し合って、正確に「グルーピング」することがKJ法を行ううえで最も重要です。
文章化
グルーピングによって、図式化されたものを文章化していきます。誰かに伝えるときは、説明する順番が大事ですよね。文章にしていくことで、正しいグループ分けができていないと気が付くこともあり、そのときは再度グルーピングの工程に戻って修正していきます。
「ブレスト」「グルーピング」「文章化」
このステップを踏んで、商品のアイデアや、問題の解決法がカタチにしていくのが「KJ法」です。
KJ法は、考案した文化人類学者の川喜田二郎氏のイニシャルが由来になっています。1967年に著書「発想法」の中で効果的な研究、研修方法であると紹介されました。
教育現場でも、「アクティブ・ラーニング」などでKJ法を使った授業を実施されています。キープオンでも、KJ法を使って考えるオンライン授業「よのなか科」を実施しております。少しでも興味がございましたら、ご連絡いただけると幸いです。
ご拝読いただきありがとうございました。
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