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よのなか科レポート⑤「べんきょう」

4/24(日)開催「キャリア教育よのなか科(オンライン)」のレポートです!

よのなか科とは、教育改革実践家の藤原和博氏が提唱したアクティブラーニングで、学校授業では学ばない「情報編集力」を育む時間です。


「べんきょう」について考える


今回の参加者は12名でした。

(小学生高学年:3名、中学生:2名、高校生:1名、大学生以上:6名)


前回同様、参加者の年齢幅は大きかったですが、全員が同じワークを行い、意見交換しました。



ワーク①は「べんきょうするのは何のためか」を考えるワーク

まず1分間の個人ワークで、自分の考えを書き出し、

その後、グループに分かれて2分間の意見共有を行いました。


「将来のため」「生きていくため」「悪い人に騙されないようにするため」

など、勉強は重要なものだという共通理解があり、普段から真面目に取り組んでいる様子を感じました。





ワーク②「あそびってなんだろう」を考えるワーク

①と同様、1分間の個人ワークで、自分の考えを書き出し、

その後、グループに分かれて2分間の意見共有を行いました。


やはり、「楽しい」のワードが多く挙がりました。

「息抜き」「ごほうび」「リラックス」

など、ホッとする瞬間を表現している参加者も多かったです。


エンドルフィンは通称「脳内麻薬」といわれる神経伝達物質のことで、

たとえば「ランナーズハイ」が起きたときなんかに分泌します。

エンドルフィンのような専門用語は、科学に興味がないと出てこない言葉だと思います。そんな普段聞きなじみのない言葉を知ることができるのも、よのなか科の魅力だと思います。



ワーク③「べんきょう」と「あそび」の比較をグループで取り組むワーク

①②で共有した意見をふまえて、「べんきょう」と「あそび」の比較しました。

下の画像のような図をつくり、勉強と遊びのどちらにもあてはまることがあれば、円が重なっている部分に言葉をいれます。

各グループで図をつくったあと、全体で共有しました。




3つのグループがつくった図を共有します。

Aグループは、小6(2)・中1・大4の4名。

「べんきょう」と「あそび」の共通点も、たくさんの意見が挙がりました。


改めて比較した結果でしょうか。

べんきょうの方にも「楽しい」のワードが入っています。

「楽しいことを勉強すれば勉強じゃなくなる」「楽しむためにある」など、勉強と遊びの境界線があいまいな意見が共有されていました。



Bグループは、小6・中2・大4・社会人の4名。

このグループは、改めて比較したことで、大半の意見が「べんきょう」「あそび」の共通点に移動しました。


あそびに「人が考えた楽しいこと」があり、共通点に「自分のしたいこと」があります。

何気ない遊びであっても、「自分が考えたことであれば学びになる」ということでしょうか。また、「遊びを作り出す過程が学びになる」ということでしょうか。

ここは、ワーク中にくわしく聞きだすことができませんでした。ファシリテーターとしての反省点です。




Cグループは、高1・大1・大4・社会人の4名。

べんきょうの「選択肢の幅を増やす」「自分の特性を知る」「将来のため」

の意見からは、社会人への意識が伝わってきます。

あそびの「辛くないもの」は就活生が挙げた意見で、毎日必死に取り組んでいる様子が読み取れました。





ワーク④「今までのワーク」を振り返るワーク

①②③で「なるほど!」と思ったことを書き出しました。

まず1分間の個人ワークで、自分の考えを書き出し、

その後、グループに分かれて3分間の意見共有を行い、全体の共有もしました。


だれかの意見にもありますが、人によって感じ方が違うなぁと思いました。

参加者それぞれの目線で、ワークの気づきを得た様子でした。



ワーク①~④のまとめです。

授業内で話したことを再現します。



勉強するの英語「Study」

実は、「夢中になること」が語源だといわれています。

※ラテン語 studeo


なので、机に座って教科書を読む・ノートを書く、ことだけが「べんきょう」ではなく、

スポーツ・ゲーム・遊びなど、「夢中になる」ことは他にもたくさんあります。


まさにいま、みんな「夢中」になってワークをして、

そのなかで、「なるほど!」と思った気づきや発見を共有しました。

その「なるほど!」が気になって、夢中になって調べて、

そこでまた、新たな気づき・発見を得て、

というように、

「夢中」と「なるほど!」をグルグルまわること

これが大切だといわれています。


また、この「なるほど!」は、まったく思ってもなかったとこから見つけることもあります。

小さな子が描いたイラストが、オリジナルロボットの作成のヒントになることもあると思います。


そういった気づきが、ちりばめられている場所が、みんなが通っている学校や、キープオンのよのなか科だと思います。

なので、こういう場所で、「なるほど!」って思ったことは、小さなことであっても大切にして欲しいなと思います。




ここで前半のワークは終了。

5分間の休憩をはさみました。




ワーク⑤「ゲストトーク」

小学校の先生でありながら、大学院で教育を学ばれている

「たにがわさん」にお話しいただきました。

たにがわさんの勤務先「大日向小学校」は、

日本で唯一「イエナプラン教育」を取り入れている学校です。





その教育内容や教室風景など、普段は聞けない話を聞けた参加者たちは、

まさに「なるほど!」の連続でした。







最後のワーク⑥参加者自身の「これから学びたいこと」を共有するワーク

まず2分間の個人ワークで、自分の考えを書き出し、その後、1人ずつ全体共有しました。


毎回最後のワークで、1人1人オリジナリティあふれる意見が出るのですが、今回は特にすごかった!

1人1人じっくり考えて、いまの想いを共有しました。


抱えている課題を克服するために「これから学びたいこと」の意見をあげた参加者が多かったように思います。

それぞれ自分自身を理解しているからこそ、苦手なところや課題が見えているのだと思います。それに立ち向かいチャレンジする姿勢が、みんなの意見から感じ取ることができました。



最後に、今回のテーマはあえて「べんきょう」とひらがな表記にしました。

なぜなら、勉強の持つ「堅いイメージ」をほぐしたい、という思いを表現したかったからです。

今回のワークを通して、「べんきょう」のイメージが今より少しでもポジティブになればいいなと思います。


次回以降のテーマは下記の通りです。

日時:テーマ

5/22(日) 10:30~12:00:「おかね」

6/26(日) 10:30~12:00:「しごと」

7/24(日) 10:30~12:00:「いきる」(ライフイベント編)




キャリア教育「よのなか科」は、正解ではなく「納得解」をつくっていく授業です。


現代の成熟社会では、ひとつの正解を求める仕事や生活はなくなってきているといわれています。

これからの社会を生きるこどもたちには、

何かの問題に対して”自分の仮説を立てること”

知識や経験を編集して”自分と周りが納得する答えをつくること”

これが大切だと思っています。


これまでキープオンでは、6回開催してきました。

①「いきる」 

②「ものづくり」 

③「ことば」 

④「インターネット」 

⑤「いなか」 

⑥「アイデア」




受講生は、"深く考えて対話する"ことに少しずつ慣れてきたように感じています。

こどもたちからの「やりたい!」という声に応えるかたちで、2022年からは新カリキュラムとして、毎月開催しています。


次回のテーマは「おかね」です。参加募集中です!

日時:5/22(日)10:30~12:00





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