5/22(日)開催「キャリア教育よのなか科(オンライン)」のレポートです!
よのなか科とは、教育改革実践家の藤原和博氏が提唱したアクティブラーニングで、「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業です。
「おかね」について考える 2022/05/22
今回の参加者は12名でした。
(小学生高学年:3名、中学生:3名、高校生:2名、大学生以上:4名)
前回までは近い年齢でグループを分けていましたが、今回は(小1名 中1名 高以上2名)を3グループつくり、同じワークを行いました。
ワーク①「おかねってなんだろう」
おかねがあるのは何のため?どうしてあるのだろう?
といったニュアンスです。
アイスブレイク「おかねのイメージ」から、思考を一歩深めるための問いでした。
まず、1分間の個人ワークで自分の考えを書き出し、その後グループに分かれて2分間の意見共有を行いました。

「交換」「価値」のワードが多かったように思います。
「間違った環境を作らない」は言い換えると、相手とのいざこざを生まない。
おかねは人間関係を円滑にする役割も持っている、ということです。
鋭い意見だなぁと思いました。
ワーク②「10万円で買いたいモノ/コト」
個人ワーク1分、グループワーク2分でした。

「貯金」や「投資」が多いのが意外でした。
「月の土地」も、将来リターンを期待するためであり、投資目的の意見でした。
ワーク③「おかねを使う目的」
ワーク③はグループで取り組むワーク。
ワーク②で共有した意見を、おかねを使う目的別にグルーピングして全体共有しました。

それぞれ、グルーピングに違いがあって、おもしろかったと思います。
受講生も、他のグループの意見に対して納得している様子でした。
ワーク①~③のまとめです。
授業内で話したことを再現します。

まず、ワーク①で「おかねってなんだろう」を考えました。
そのなかで複数の意見で「交換」「価値」が見られましたが、
「何かと交換する、価値をはかる、価値をためる」
この3つを可能にするものとして、おかねは誕生しました。
そうしてモノの売り買いがたくさん行われるようになり、次第におかねは「便利なもの」と認識され、人々から価値を保証されるものになりました。
その結果、おかねを持っていることで「信用」が上がったり、おかねを手に入れることで「モチベーション」が上がったり、といったように「おかねの役割は多様化」していっています。

おかねの使い道は、一般的に大きく3つに分けられるといわれています。
生きていくうえで必要なお金を「消費」
必要以上の贅沢や、無駄使いなどを「浪費」
将来リターンが得られることや自己成長のためのお金を「投資」
でも、この3つにははっきりとした区別はありません。
たとえば「旅行」
いつもよりお金を出して贅沢を楽しむ方が多いと思いますが、知らない場所でのコミュニケーションや非日常の体験は自分自身を成長させるので、「投資」ともいえると思います。
つまり、同じモノ/コトでも、1人1人のとらえ方は違うってことです。
だから、お金を使うときやお金を支払わないといけないときは「どうゆう目的で使うのか」をしっかり考えることが大事だといわれています。
ここで前半のワークは終了。
5分間の休憩をはさみました。
ワーク④「おかねで買えないモノ/コト」
この「買えない」は「値段がついていない」ということです。
個人ワーク2分、グループワーク2分でした。

「人の気持ちや考え方」の意見が多かったです。
「世界平和」や「自然災害の発生を抑える」といった意見には考えさせられますね。
「やおよろず」とは、八百万の神(やおよろずのかみ)のことで、神道でゆう数多くの神々の存在を総称したことばです。
ワーク⑤「買える/買えないの違い」
個人ワーク2分、グループワーク2分でした。
画像は「買えないモノ/コト」に関する意見を記載しています。

「目に見えない」「形がない」「認識できない」の意見が多かったです。
「世の中にひとつ」「価値をつけられない」の意見は、納得感がある様子でした。
解答しづらい問いだと思っていましたが、今までのワークで1番意見が活発だった印象です。
後半に進むにつれて、自分の考えを言葉にすることへの抵抗感がなくなってきたように感じました。
ワーク④⑤のまとめです。
授業内で話したことを再現します。

おかねで買えないものは、おかねと交換ができないということです。
また、価値をはかることもむずかしいです。
人の感情や愛情を「〇〇円です」って値段をつけるのはむずかしいと思います。
それはなぜかというと1人1人の価値の大きさが違うから。
どれくらい価値があるかということは、人によって違うと思います。